シチズンの、創立80周年記念を記念して、限定モデルが発売されました。
そこで、今回、それらを生み出した4人のデザイナーたちに、デザインにまつわるあれこれを伺いました。
全3回に渡り、それぞれの時計が生まれたきっかけ、デザインコンセプト、デザイナーとしての心得など、“ニッポンの時計を、おもしろくしている”タネを探ります。
まずはそれぞれが担当された時計について、デザインのコンセプトを教えてください。

Eco-Drive DOME(エコ・ドライブ ドーム)
BY0039-00E ¥262,500(本体¥250,000)
※この商品の生産は終了しています。

Eco-Drive DOME(エコ・ドライブ ドーム)
BY0030-04E ¥262,500(本体¥250,000)
※この商品の生産は終了しています。
- 御園
- 私がデザインを手がけた「エコ・ドライブ ドーム」は、シチズンを変えていく=日本の時計がおもしろくなるということを考えながら、バーゼルワールド(世界最大の時計の見本市)のコンセプトモデルとして制作し、80周年記念に商品化できました。
具体的に、どのような部分に苦労しましたか?
- 御園
- 固定概念や凝り固まった時計文化にしばられないように、未来を示唆するデザインを心がけました。
私も時計業界が長いので、特にコンセプトモデルのときは、これまで手がけてきた時計のデザインから切り離して、違うところから発想するように頭を切り替えましたね。
商品化に際しては、視認性や使いやすさなど、時計に必要な部分を加味して、逆にシチズンが持っている伝統を落としこみました。
根底には、シチズンブランドのイメージカラーである黒がテーマだったと伺っていますが、
特に「アテッサ」は思い切りがありますね。

ATTESA(アテッサ)
ATD53-3083 ¥136,500(本体¥130,000)
※この商品の生産は終了しています。
- 小山
- 私がデザインを担当したんですが、黒を基調にしながらも、細かい色使いには気を使いましたね。
タキメーターなどを白にしてしまうと、目立ってしまって調和しません。だから黒に溶け込むグレーを取り入れたり、それぞれのパーツの違いがわかるんだけど、主張しすぎないところを狙いました。

EXCEED(エクシード)
EBS74-5104 ¥199,500(本体¥190,000)
※この商品の生産は終了しています。
- 榎本
- 私が手がけた「エクシード」に関しては、正直、黒はやりにくかったですね。ドレスウオッチなので、エレガントさ、華やかさを意識すると、どうしても白に軍配が上がる。そこでドレスウオッチの王道ですが、革バンドを使っていこうと。
使うムーブメントが大きいので、どうしても大ぶりになってしまいがちだったんですけど、革バンドを黒にして、フェイスも黒にすると、結構収まりのいい時計になったと自負しています。
宮川さんの「クロスシー」も、レディスウオッチにしては珍しくブラックモデルですね。

xC(クロスシー)
XCA38-9181 ¥52,500(本体¥50,000)
※この商品の生産は終了しています。
- 宮川
- 「クロスシー」はもともと普遍的なデザインのコレクションなんです。でも、この80周年限定モデルは、ファッションのコレクションからインスピレーションを受けて、よりエッジに、よりモードにしてみました。
20気圧防水というアクティブなモデルにも、高いファッション性を取り入れてジルコニアを埋め込んでみました。本格的機能はいらないけどダイバーズウォッチが欲しい人向けの、名づけて“キラキラ丘ダイバー”モデル!
みなさん、時計以外の場所や世界を意識してデザインされているんですね。
- 榎本
- 時計だけだと、どうしても出られない枠がありますね。
「エクシード」には、ダイレクトフライトというワールドタイム機能が備わっています。
そこで、「エクシード」が持つ大人の世界観にふさわしい旅はなんだろうかと考え、船旅という案が浮かびました。船旅には、ドレスコードのあるパーティがあるので、そこで着用してもらえるような時計にしようと。そこからインスピレーションを得て、船のモチーフをディテールに使いました。
まぁ、実際にクルージングには行けないので、横浜の氷川丸見物で済ませましたけど(笑)。
- 小山
- 確かにストーリーは考えますね。
「アテッサ」は、常に先進的な技術を込めてきたので、ガジェット好きでもあり、
仕事もがんばるビジネスマンに使って欲しいと。
そういった都会的なイメージで、バンドの真ん中のコマを長くして水平垂直を意識しました。
時計自体をよく知りながらも、近視眼的にならず、時計を使う状況や文化的背景など、
世の中のいろいろなことに目を向けてデザインすることが必要なのだ。

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