2010年10月29日から11月3日までの6日間、明治神宮外苑を中心に東京の街をデザイン一色にそめる「東京デザイナーズウィーク」が開催された。世界に類をみない都市型イベントとして高い評価を受けているこのイベントも今年で開催25周年。
ひとつの節目となるこの記念すべき年に、シチズンはエキシビジョン「エコ・ドライブウオッチ―デザインの可能性」で初参加を果たした。
今回のエキシビジョン、そして未来の時計に込めた思いを、いま振り返る。
技術と美の融合から生まれるデザイン

CITIZEN DESIGN STUDIO 入口
身にまとう人を虜にする高級ブティック、目と舌でゲストを驚かせるレストラン、新たな発見と刺激を求めて訪れる人々・・・・・・。
あらゆる最新トレンドと、最高峰のクリエイションが集まる東京・表参道。
その通りから一本入った場所に、シチズンが誇るデザイン部門の本拠地「CITIZEN DESIGN STUDIO」がある。ここは普段、デザイナーたちがクリエイションを行うオフィスとして使用されており、一般公開されるのは東京デザイナーズウィークが初めて。
ガラス張りの入り口を抜け、階段を上がった2階のフロアが、エキシビジョン「エコ・ドライブウオッチ―デザインの可能性」のスペースとして用意された。

エコ・ドライブウォッチをイメージした巨大パネル
白を基調とした会場に足を踏み入れると、シチズンが長年取り組んできた光発電「エコ・ドライブウオッチ」を連想させる巨大なパネルがまず目に入る。
技術と美の融合――。創立以来、シチズンはこの言葉をプロダクトポリシーにクリエイションを行ってきた。その象徴ともいえるのが35年も前から開発を進めてきた「エコ・ドライブウオッチ」だ。
今回は長年追い求めてきたそのデザインの可能性を発表することで、最新の、そして未来のシチズンを感じてもらうエキシビジョンである。

シチズンの未来を感じさせる
プレゼンテーション作品
続いて来場者を迎えるのは、未来のシチズンを体現する5つのコンセプトモデルのプレゼンテーション。
これらは「エコ・ドライブウオッチ」であることだけを唯一のルールに、国内外44人の社内デザイナーによって行われたデザイン・コンペティションから生まれた作品。
時計という枠に囚われることなく、デザイナーたちがそのクリエイティビティを存分に発揮した作品のなかから、最終的に『ECO-Drive EYES』と『Eco-Drive LOOP』の二作品がバーゼルワールド2010に参考商品として出品されることになった。プレゼンテーションでは、ほかにも植物の葉っぱや宇宙など、さまざまなものからインスピレーションを得た斬新な作品が紹介されている。

バーゼルワールドで紹介された、エコ・ドライブを展示
さらに足を進めると、世界最大の時計見本市「バーゼルワールド」で発表された『Eco-Drive LOOP』、『Eco-Drive RING』『Eco-Drive VITRO』「Eco-Drive EYES』という4つの歴代コンセプトモデルに加え、展示の目玉ともいえる「Eco-Drive DOME」とその最新作が並ぶ。
カーボンファイバーをケース素材に用いた「Eco-Drive DOME」の最新作は、世界最高峰の技術と近未来的なデザインを融合させることで、シチズンのアイデンティティ、そして未来の時計の形を示唆する画期的なモデル。バーゼルワールドでも注目を集めたのと同様、この「Eco-Drive DOME」について質問する来場者の姿も目立った。また会場内にはコンセプトモデルを手掛けたデザイナーへのインタビューがオンエアされており、それぞれの作品にかける想いに触れられるのも、このエキシビジョンの大きな魅力となっていた。

Eco-Drive DOME
時計の未来を示唆する
光を包み込むような
デザイン
Eco-Drive LOOP
ループ状に
加工された秒針が回る
女性用時計
Eco-Drive RING
透き通ったガラスと
ステンレスを
組み合わせたモデル
Eco-Drive VITRO
ケースと一体化した
スケルトンタイプの
文字坂が特徴的
Eco-Drive EYES
セラミックの文字盤を
用いた、スポーティなデザインが目を惹く
加えて創立80周年を記念して、
『mastermind JAPAN』『FACTOTUM』『Miura』『beautiful pople』『G.V.G.V』ら、東京発信のファッションブランド、デザイナーとコラボレーションした5ブランド6モデルも展示。
新しい時計の価値観を提案した。
すべてのデザインは、たった一本の線から始まる
技術と美の融合を追求し続けてきたシチズンのデザイン力を伝える絶好の機会になった今回のエキシビジョン。開催の理由を、デザイン部門を牽引する坂巻氏はこう語る。
「私たちは時計というモノを作る会社であると同時に、デザインを生み出す会社であることをもっとたくさんの方にアピールしたいという思いを抱いていました。それが今回のエキシビジョンに結びついたのです」
もちろん、そこには「光がある限り、いつでもどこでも動き続ける」エコ・ドライブウオッチの思想と、今年の東京デザイナーズウィークのテーマである「環境」×「デザイン」が合致したことも欠かせない。
そしてデザイン以上に、今回の展示を通じて伝えたかったこと。それは「元気なシチズン」というメッセージだった。
「たとえば、今回は本来ならお客様の目に触れることのない社内プレゼンテーションを展示しました。あの5つのモデルはもしかすると、いわゆる"シチズンらしい"モデルではないかもしれません。ですが、これらを皆さんに見ていただくことで、シチズンのイメージ、時計のデザインに対するイメージが変わるかもしれない。私たちのクリエイションの幅広さと奥行きを感じてもらうことで、『元気なシチズン』を伝えたかったのです」
時計のデザインという仕事について、「どんな斬新なデザインの時計も、すべては一本の線から始まる。"一線入魂"することが私たちの原点です」と語る坂巻氏。
たった一本の線に、知性と情熱と革新を込めて――。シチズンのクリエイションという名の針はこの瞬間も時を刻んでいる。
Writer : Takahiro Okuda
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現所属 | マーケティング本部 デザインセンター |
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経歴 | 80年入社 |
大切にしている言葉 | 「あきらめない!」(現実はなかなか厳しいですが・・) |

















































